生きがいを感じるとき

・・・なあ〜んて、かなりおおげさなタイトルになってしまいました(;^^)

 でも、リフォームの仕事をしていて何がうれしいかと言えば、お客様のお役に立てた、またはお客様が本当によろこんでらっしゃると感じられる、その、ほんの一瞬だけに、凝縮されているのですね。

 つい最近も、そんな一瞬が訪れたので、ご紹介します。

「外に手すりをつけたいんです」
 そんな電話をいただいて翌日現場調査におうかがいすると、以前当社でテラスをお取り付けしたN様がいらっしゃいました。訪問したお宅は、そのN様のご両親のお宅だということで、「雪の日に父が転んだので、いそいで手すりが取り付けたいと思って、テイキング・ワンさんに電話したのよ」とのこと。
 
 電話でうかがっていたのは、門の手前にある階段に手すりを、ということでしたが、そのほかにも、屋内の玄関先、トイレ、浴室にも手すりをつけたいとのご要望でした。
 手すりは、全体重がかかっても安全なように取付ないといけないので、外の階段に設置する場合は「コア抜き」といって特殊な機械で丸い穴をあけたり、また、屋内の手すりの場合は、取り付けたい場所に柱などの頑丈な「下地」があることを確認しなければなりません。
 でも、取り付けたいと思っている場所に「下地」がない場合もあります。

 そんなとき、どうする?

 また、実際に取付けても、充分に役に立たないような取付方をしてしまっては、元も子もありません。
 なので慎重に現場調査します。

 まずは、玄関の上がり框の壁です。
 下地を調べるためにトンカチでたたいてみるも、どうやらこのあたりの柱は細い感じがします。それに、玄関ドアぎりぎりに取り付けると、ドアの縁が邪魔になって、手すりがつかみにくくなる可能性もあります。


 それらの問題点を解決する商品として、補助板付の手すりをご提案しました。

 






 取付後の写真です。
 見るからに頑丈そうだし、まわりの壁の色ともマッチして、思った以上におしゃれに仕上がりました。




















 次はトイレです。

本当は、縦に一本手すりを取付たいとのご要望でしたが、縦に取り付けるには、壁の下地が必要です。それに、上と下で壁の種類が違うので、見た目スッキリと安全に取り付けるのは難しいと判断し、縦ではなくてタイルの部分に横に取り付けてはどうでしょうかと提案しました。



 取付後の写真です。
 便器の側からも、ドアの側からも手すりが使えるように、長さ80cmの頑丈な手すりを付けました。
 商品はTOTOのインテリアバーで、ソフトメッシュタイプといって、手触りが「ひやっ」とぜず、しかもソフトで滑りにくい仕上がりになっています。









 そして浴室。
 浴室用には、洗面所側からもつかみやすくするために、TOTOからは以下のような手すりが販売されています。
 ですが、浴室は、単に手すりだけの問題ではなく、風呂場が非常に寒いこと、洗い場のタイルが冷たいため、マットをしいていて滑りやすいこと、浴槽のお湯がすぐにさめて光熱費がかかることなどを、お客様ご自身が問題点としてあげてらっしゃいました。
「もし、将来的に浴室のリフォームを見当されるのであれば、いま、ここに手すりをつけるのはお待ちになった方が良いかも知れません」
 アドバイスして、お客様も「その方がいいわ」と、浴室リフォームをご希望の様子でしたので、あとはシステムバスがなぜ暖かいのか、システムバスにリフォームするということは、具体的にどのような手順を踏むのか、窓はどうなるのか、工期は何日かかるのか、予算はどれくらいかかるのか、といったお話をしました。
「じゃあ、浴室は春になってあたたかくなったらリフォームを考えますので、手すりは外と玄関とトイレだけにしておきます」
 という結論となりました。

 このように、お客様とのコミュニケーションを通して、本当に必要なリフォームを、本当に必要な時期に、そしてもちろん価格も適正に、という良いご提案ができ、それを受け止めて下さるお客様と出会ったとき、やりがいを感じ、よーし、もっともっと勉強しよう、もっともっと頑張ろうという気持ちになります。

 それでは最後になりましたが、外の階段の手すり、完成写真です。