ルーツをたどる難しさ

 この春、奈良に旅行に行くことになり、「どこか観光したいとこ、ある?」と主人に聞かれた私は、私が幼少期に過ごした奈良県の富雄という町を訪れたいと思いました。
 ところがなんせ40年以上も前のことで、両親も亡くなっているため、正確な住所がわかりません。
 戸籍の附票というのを取ったら住所地がわかるかもしれないと主人に勧められ、書類をそろえて、本籍地である朝倉市役所に、郵便で、附票発行依頼を送りました。

http://www.city.asakura.lg.jp/www/contents/1297146163524/files/koseki_seikyusyo.pdf
 すると朝倉市役所から電話がかかってきて、「いま住んでいるのが大野城市なら、大野城市役所で附票を請求してください」と言われ、私が送った書類一式が送りかえされてきました。
 で、大野城市役所に行ったのですが。
「いま戸籍が朝倉市にあるのなら、朝倉市役所で請求してください」
 と言われ、このまま引き下がったら、たらいいまわしになるだけなので、事情を説明して、なんとか大野城市で附票を出してもらえるようにお願いしました。

 結果。
 附票は出せても、私の目的としている、
「自分の出生から現在に至るまでに住んだことのある住所地が、地番まですべて記載された書類」
 というものは、役所には存在しないようなのです。

 なぜ存在しないのかというと、いろいろ理由はあるのですが、まず戸籍というものは、移籍した時点で、その前の記録が白紙になります。じゃあ、除籍票を取ればいいのかと尋ねたら、それでも五年以上前の住所地は○○県○○市までしか記載されないので地番はわからない。転勤で転々と住所を変えた我が家、しかも両親が亡くなっている場合、それ以上のことを調べたいなら、父親の戸籍をさかのぼる必要があり、父親が福岡に移籍する前の兵庫県に行って、いろいろ尋ねてみないとわからないということでした。
 そこまでしたとしても、生まれたときの住所がわかるかどうかは保証できないということで、窓口の女性も親身に相談にのってくれたので、私もあきらめる気持ちになれました。

 簡単に考えていたけれど、案外、自分のルーツをたどるのって、難しいものなんですね。

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